Shopifyの顧客管理機能ってどう使う?使い方やメリットを解説!

広告費の高騰で“新規獲得偏重”の戦略は限界を迎えつつあります。そこで鍵を握るのが既存顧客のLTV最大化。
ShopifyはEC基盤でありながらCRM機能も標準装備し、タグやセグメント・メッセージ自動配信を駆使することでLTVの最大化を目指すことが可能です。
本記事では「そもそも顧客管理とは?」から「Shopifyでできる顧客管理」「外部ツール連携」までを総合的に解説します。

そもそも顧客管理って?

顧客管理(CRM)とは、「顧客一人ひとりの情報を記録し、最適なコミュニケーションで関係を深める活動」です。

顧客一人ひとりの属性・行動・感情を時系列で蓄積し、最適なタイミングとチャネルでコミュニケーションを行うことで「継続購入」「ファン化」「口コミ拡散」を生み出すことを目指します。

具体的に扱うデータは、大きく3層に分かれます。

  1. 静的データ(Who):氏名・年齢・性別・住所・連絡先などの“変わりにくい”情報
  2. 動的データ(What/When):購入履歴・閲覧履歴・カゴ落ち・ポイント残高など“時間とともに変化する”行動情報
  3. 感情データ(Why/How):問い合わせ内容、レビュー評価、SNSでの発言、NPSアンケートなど“顧客の感想や期待”を示す定性情報

これらを1つの顧客IDにひも付けて統合・分析すると、下記のような施策が取れるようになります。

  • 購入頻度が高い顧客にだけ上位プランを提案してLTVを最大化
  • 休眠前兆(最終購入から◯日経過)を察知してクーポンを自動送信し離脱を防止
  • レビューで不満を表明した顧客にカスタマーサクセス担当が即フォローし炎上リスクを回避

結果として、広告費に依存しない“リピート売上”が伸び、CAC(顧客獲得コスト)とLTV(顧客生涯価値)のバランスが劇的に改善します。近年は、改正個人情報保護法でデータ取扱いが厳格化する一方、ファーストパーティデータの価値は上昇中。自社でCRM基盤を持つことは、法律順守と収益最大化を同時に叶える“攻守一体”の投資と言えるでしょう。

Shopifyの顧客管理でできること

以下では「絞り込み」「タグ付け」「セグメント保存」「メッセージ送信」を、実際の管理画面フローに沿って詳しく解説します。

1.  顧客を条件で絞り込む

① Shopify管理画面左メニュー「顧客管理」をクリック
② 右上[フィルターを追加]→プルダウンで条件を選択(「メールマーケティングを承諾」など配信許可の有無もフィルタ可能)
③ 条件を追加したい場合は再度[フィルターを追加]を押し、AND/ORで複数条件を組み合わせ
④ 該当顧客がリアルタイムで絞り込まれて一覧表示される

2.  絞り込んだ顧客へタグを付与する

① 顧客一覧から名前をクリックし詳細画面へ
② 「タグ」欄の鉛筆アイコンを押す
③ 既存タグを選択、または新規タグ名を入力

3.  条件+タグをセグメントとして保存する

① フィルタ設定後、上部バーの右端[保存]をクリック
② セグメント名を入力(例:60日内2回購入&VIP)
③ 「後で編集可能です」にチェックが入っていることを確認し保存
→ 以後は左メニュー「顧客」内「セグメント」タブに自動追加。データが更新されるたびに動的に顧客が出入りします。

4.  アプリからメッセージを送信する

① Shopify管理画面左メニュー「アプリ」→「Email」を起動
② [キャンペーンを作成]→ テンプレートを選択(セール、ニュースレター等)
③ デザイン画面で件名・ロゴ・本文を編集
④ 画面右側[送信先]で[セグメントを選択]→ 先ほど保存したセグメント名を指定
⑤ 送信日時を
・今すぐ送信
・日時指定(予約)
から選択
⑥ 配信前プレビューを確認し[送信]または[スケジュール]

Shopifyで顧客管理を行うメリットとは?

ここからは、Shopifyで顧客管理を行うことで得られるメリットを解説します。

1. 会員・顧客情報に基づいた販促の実施ができる

名前やメール、電話番号と購入履歴を紐づけ、LINEやメールでアプローチの実施が可能になります。

  • 「初回購入3日後にお礼メール」
  • 「30日間購入なしで割引クーポンを送信」等


最小限の工数でリピート購入を促進し、広告費に頼らない売上基盤を構築できます。

2. Shopify上のデータから店舗の課題を発見することができる

在庫・売上レポートと顧客データを照合することで、客単価や購入頻度を可視化できます。

例えば、在庫過多の状況かつ売上停滞といった状態であれば、商品ページを改善する他、リピート率が低下している場合は、購入後のフォローを強化するなど、課題発見から施策実行までのPDCAが高速化し、顧客満足度とブランド信頼性が向上します。

3. 顧客に適したマーケティング戦略を立てることができる

Shopifyのデータ分析機能を活用することで年齢層や性別、好みの分析が可能になり、セグメント別に最適なメッセージを配信することが可能です。
20代女性にはInstagram限定カラー、40代男性には定期便アップセルなど、刺さる訴求でCVRとLTVを同時に伸ばすことを目指せます

Shopify以外の販売チャネルを広げるのもおすすめ!

Shopify ひとつでオンラインストア運営は完結できますが、市場を広げたいなら「販売チャネルの多角化」が不可欠です。Amazonや楽天市場などのモール、実店舗やポップアップストアなど、チャネルが増えればその分タッチポイントも増え、指名買い以外の新規顧客を取り込めます。

ただし複数チャネルを並走させると「在庫ズレ」「価格改定漏れ」「顧客データ分断」といった管理コストが急激に上昇します。そこで活躍するのが、『タロスEC』です。
『タロスEC』 をハブにすることで、オンラインとオフラインの在庫・受注・顧客情報をリアルタイムに一元化でき、次のような効果が生まれます。

Shopifyを含む多数のECモールに対応したEC出品管理システム『タロスEC』

タロスEC上の一画面入力だけで、複数モールへ一元出品

複数のECモールへ同時に出品をする際、各モールを開きそれぞれの仕様に沿った出品をするのは手間ですよね。タロスECは一括出品はもちろん、カテゴリでの一括設定や単品出品の細かい管理や設定も行えます。総合出品ツールとしてご使用いただけるので、出品の効率が飛躍的に向上します。

どこで売れても、最短1分で在庫連動 1点モノでも安心の店舗併売

店舗や倉庫などの実在庫数が基準となり、実店舗と全モールの在庫数を最短1分で同期します。販売チャネルごとに在庫を分けて管理する必要もなくなり、人件費や時間の削減をはじめ業務効率が大幅に上がります。モールAでたった今売れた商品をモールBでも受注したが在庫切れだったといったトラブルを未然に防止し、中古品特有の1点モノも安心して店舗併売が行えます。

競合商品の売価を自動で改定、チャンスロスをなくします

競合商品の価格動向を自動で調査し、設定した利益の出る価格帯に自動で改定します。出品時に悩んでしまう出品価格の決定はシステムで自動化されますので、悩まずにタロスECからワンクリックで出品できます。少しの価格差で売れなかった…といったチャンスロスはもう起こりません

マルチチャネル展開は競争激化の今後ますます重要になりますが、データが分断されたままではコスト倒れになりかねません。
Shopify を核に『タロスEC』で全チャネルを束ね、“在庫・顧客・売上”の一本化を実現することで、売上拡大と業務効率化を同時に達成しましょう。

まとめ|Shopifyの顧客管理機能を活用したストア運営がカギ

今回はShopifyでの顧客管理について解説しました。顧客管理機能を活用するためにも、まずは顧客情報を網羅的に集め、タグとセグメントで整理を行うことから始めていきましょう。
Shopify以外にもチャネルを多角化していく場合は、Shopifyにも連携しているPOSシステム『タロスPOS』の活用がおすすめです。
Shopifyや他チャネルでの顧客管理を検討されている方は、無料相談も受け付けておりますので下記ボタンよりお問い合わせをお待ちしております。