
近年、トレーディングカードゲーム(TCG)の人気が高まり、市場は大きく拡大し続けています。新作タイトルの発表や、カードショップでの公式大会などはSNSはもちろん、メディアでも盛んに取り上げられ、さらにはカードへの投機価値も注目を受けています。そうした流れを受け、カードショップの開業に挑戦したいと考える人も増えています。
しかし、いざ開業を考えると「カードショップって儲かるの?」「仕入れはどうする?」など、疑問は尽きません。
本記事では、開業手順から必要なもの、そして成功をつかむための具体策を紹介します。特に、カードショップ開業に必要なもの一覧と失敗しないための事前対策と成功事例について、じっくり掘り下げますので、最後までぜひお付き合いください。
目次
カードショップ開業は儲かる?:市場の現状と収益モデル

カードショップを取り巻くTCG市場の盛り上がり
TCG市場は、国内外問わず販売額・大会規模ともに右肩上がりとされています。コロナ禍で一時需要が増加し、その反動を受けることなく人気が続いているのが特徴。カードゲームはオンライン環境でも楽しめるうえに、リアルイベントでは交流やトレードが行われるため、コレクション要素とコミュニティ要素の両方でファンをつかんでいます。
カードショップの開業で収益を得るための主なポイント
1. 新品トレカの販売利益
メーカーや卸業者からの仕入れ単価と販売単価の差で利益を上げます。
これはコンビニやスーパーなどの、一般的な小売店舗が収益を上げているのと同じ手法になります。
カードショップにおいては、人気カードや新発売・限定パックは売り切れやすく、事前予約数やプロモーションによって売上を伸ばせます。
2. 中古トレカの買取・販売利益
レアカードやプレイ用の汎用カード、さらには未開封品のボックスやコレクションアイテムなどを買い取り、相場価格に応じて販売する手法です。
希少価値のあるカードやボックス、コレクションアイテムは定価を上回る高額で取引されることが多く、大きな利益を期待できる反面、在庫や価格相場の管理に専門知識が必要となってきます。
また、自店舗で独自のパック「オリジナルパック(オリパ)」を取り扱う店舗も増えています。買い取った商品をランダムで複数口を用意し、中には高額なカードも封入されるため、大きな収益源となっているカードショップもあります。
3.カードショップ主催のイベント収益やコミュニティ化
上記のような、カードや周辺アイテムの販売以外にも、店舗で開催する大会や交流会、イベント参加費などで収益を確保することが可能です。顧客同士のつながりを深める取り組みがロイヤリティの向上やリピート率やを上げるカギとなります。
上手にビジネスモデルを築けば、カードショップは十分「儲かる」可能性を秘めています。ただし、明確な戦略と初期費用の見積もりが不可欠です。
カードショップ開業に必要な手順と必須アイテム

ここでは、カードショップの開業を検討している人向けに、開業に必要な手順と、実際にそろえるべき物品や設備を具体的に解説します。
1. 開業するカードショップのコンセプト・ターゲット決定
- 競合調査
周辺にあるカードショップの数や特長を調べ、自店舗ならではの価値を打ち出します。 - ターゲット層
大会プレイヤー、コレクター、キッズ層など、どんな顧客をメインにするか明確にしましょう。
2. 開業に必要な資金繰りと物件探し
- 初期費用の把握
賃料・敷金礼金、内装工事費、什器購入費、POS導入など、大まかな費用を洗い出します。 - 立地の選定
駅前や商業施設、大学周辺など、人通りが多い場所は家賃が高めですが、集客しやすい利点があります。 - 経営シミュレーション
開業後の毎月の売上目標と経費を算出し、長期的に利益が出るプランを作成しましょう。
3. 古物商許可の取得
- 必要な書類
公安委員会へ申請するために、身分証明書、経歴書、店舗平面図などをそろえます。 - 取得のタイミング
許可がおりるまでに数週間から1,2ヶ月かかる場合もあるため、物件契約後すぐに申請するなど早めに動きましょう。
4. トレカの仕入れルートの確保
- メーカー・卸業者
新品商品の安定供給に不可欠。主力商品の発売日を逃さないようスケジュール管理が重要です。 - 中古買取・オークション
レアカードを高価買取することで差別化を図る、また業者オークションや取引サイトを利用して安く仕入れる戦略も有効です。
5. 店舗什器・内装の準備
- ショーケース・陳列棚
ライトアップ機能や防湿・防塵対策があるものを選ぶと、カードの再販価値を下げにくくできます。 - カードスリーブ・トップローダー
買取時や展示時にカードを保護するための必須アイテム。 - テーブル・椅子
イベントや大会を開催する場合は、長時間座っても疲れにくい椅子や、1人あたりの面積を十分に確保したテーブルを選ぶとプレイヤーに喜ばれやすいです。 - 十分な空調設備
侮れないのが空調設備です。カードショップはどうしても室内に人が集まる環境のため、換気機能やエアコンは必要不可欠となります。
6. 宣伝・マーケティングツール
- SNS・公式サイト
新商品入荷やイベント情報の告知に最適。写真付きで大会結果を発信すれば、ユーザーのモチベーションも高まります。 - チラシ・ポップ
近隣住民や学生層を呼び込むのに活用。わかりやすいデザインで興味を引きましょう。
7. 人件費・運転資金
- アルバイトスタッフの雇用
大会開催など繁忙期を想定し、シフト管理をしっかり行う必要があります。 - 光熱費・通信費
ネット環境はオンライン注文や大会配信にも関わるため、安定した回線が理想です。 - 予備費
人気商品の仕入れ強化や急なトラブル時にも対応できるよう、余裕を持った運転資金を準備しておくと安心です。
8. POSシステムと周辺機器
- ハードウェア
レジ端末やバーコードスキャナーなど。カード単位の管理を想定し、高精度の機器を用意しましょう。 - 販売管理ソフトウェア
在庫や売上をリアルタイムで把握するためのシステムです。
相場変動を反映しやすいカードショップ専用機能がある場合は、レアカードなどの相場変動に素早く対応し、適切な価格修正や買取額の更新が容易になります。
これからカードショップの開業を検討している方におすすめのPOSシステム「タロスPOS」については、後ほど詳しく解説します。
カードショップの開業で失敗したくない!事前対策と成功事例

カードショップ開業には夢がある反面、準備不足だと大きなダメージを受ける場合もあります。ここでは、具体的な失敗リスクと成功につながる対策を詳しく見ていきましょう。
1. カードショップへの集客方法とコミュニティづくり
- 失敗リスク:常連客の確保に苦しみ、オープン当初は話題になってもリピーターが増えずに売上が停滞。
- 成功事例:
– 事例A:店舗内でミニ大会を定期的に開催しSNSで結果を共有。優勝者への簡易インタビューや写真を発信し、コミュニティを活性化。
– 事例B:コレクター向けに限定カード展示会を実施。買うだけでなく、見る楽しさを提供しコミュニティを拡大。
2. トレカの相場変動への対策
- 失敗リスク:販路が確立しないうちに大量仕入れを行う→在庫過多で価格暴落
- 成功事例:
– 事例A:小規模オープン時は定番商品を少量多品目で仕入れ、売れ筋を見極めながら徐々に拡大。人気のカードはプレリリースの情報を早めにキャッチし、必要分だけ確保。
– 事例B:近隣のプレイヤーコミュニティと連携して、プレイ環境や需要をリサーチ。不要在庫を出さない仕入れサイクルを構築。
3. トレカの価格設定と買取のバランス
- 失敗リスク:安易な高価買取で負担が増え、回収できず利益が圧迫。逆に買取を低く設定しすぎて顧客満足度が下がる。
– 成功事例:
– 事例A:POSシステムで売行きを徹底管理し、在庫回転率と相場データを即時に確認。需要の高いカードのみ優遇価格で買取り、他のカードは適正な水準に保つ。
– 事例B:一定以上の取引金額でボーナスや特典を付与。買取顧客が増えることで、良質な在庫が自然に集まり売上増につながった。
4. POSシステム活用の具体例
- 失敗リスク:在庫管理を手作業で行い、価格更新が追いつかず、機会損失や過剰在庫が発生。
– 成功事例:
– 事例A:タブレット型レジでバーコードを読み取り、売上情報がクラウドに即時反映。繁忙期にも販売データが正確に把握でき、会計ミスを減らした。
– 事例B:相場変動連動型データベースとPOSを連携。レアカードの価値が変わった際に、店頭価格を即時に修正し、最新の適正価格を維持。
これらの失敗リスクに対して充分な対策を行い、店舗経営の見通しをしっかり立てておけば、大きな失敗を回避しやすくなります。
とはいえ、カードショップの開業を検討している方の中には、以下のような方もいらっしゃるのではないでしょうか。
- トレカに詳しくなく、トレカの相場変動や価格設定と買取のバランスを自身で考えていくのは難しい、不安・・・
- POSシステムが重要なのはわかったけど、どれを導入すればよいのかわからない・・・
ここからは、そんな方におすすめなカードショップ対応のクラウドPOSシステム「タロスPOS」についてご紹介します。
カードショップ対応のクラウドPOSシステム「タロスPOS」導入のメリット

「タロスPOS」とは、買取機能とWebとの連携を得意とする、カードショップをはじめとするリユース店向けのPOSシステムです。
また、店舗ごとに対応したオリジナル開発も可能です。
中古品の買取や単品在庫管理が必要なカードショップやリサイクルショップ、リユース小売店・買取専門店舗に特におすすめ。中古商材に合わせた多彩なパッケージがベストマッチし、既に国内で1,900店舗以上の導入実績があります。無店舗から多店舗まで、業種・規模・成長段階を問わず柔軟に利用いただけます。
メリット1:リアルタイムの相場額で適正な査定が可能
買取時に自店舗・他店舗の「相場」がPOSの画面上で確認できます。過去実績に加えネットの情報からも査定額を自動的に算出できますので、レアカード・最新カード等、商品価値を適切に判断。不適切な価格での買取を抑制することができます。また、買取担当者が適正な価格で査定を行えているかを分析評価し、査定精度の向上を可能にします。
メリット2:多様化する買取りニーズと特殊な販売手法にも対応
数多くパックを開封するプレイヤーのニーズとして上がる「ノーマルカードのセンチ買い取り、大量買取」。
従来のPOSシステムでは実現しなかった買取ニーズに応えることができます。個々の在庫に振り替えて原価管理をしますので、気になる粗利が分かり、利益配分もしっかり把握できます。ばら売り・まとめ売りといった販売形態にも対応可能で、買取担当者の査定精度向上にも寄与。中古商材や各業種に特化したパッケージPOSもご用意しています。
メリット3:開業後も安心!迅速・丁寧な電話サポート
ご契約中の店舗様向けに、タロスプラットフォームに関する全てのご相談窓口としてコールセンターを年中無休で開設しております。機材のご相談から実際の運用まで幅広くご相談いただき、お客様のご利用用途にあわせて最適な運用をご提案させて頂いております。使いこなせるか心配、急な機材トラブルなどのお困りごとに幅広く対応します。
メリット4:ECの開業でも安心な連携機能
Amazon・楽天市場・Yahoo!オークション・Yahoo!ショッピングなど、多岐にわたるEC出品管理や今後拡充されるWebサービス連携にも対応。
店舗の成長に合わせて必要なタイミングで機能を追加できるため、無駄のない運用コストで長期的な事業拡大をサポートします。
多店舗運営の省力化にも対応:タロス本部システム(オプション)
2店舗から数百店舗規模まで、チェーン店やグループ店など、本部に紐づく各店舗のPOSデータを一元管理。
共通マスタ配信や本部からの発注、特売指示、店舗間移動指示などの情報もスムーズに配信できます。
もしもの時も安心:オンラインバックアップ(オプション)
大切なPOSデータをクラウドサーバへ自動保存する「オンラインバックアップ」サービスを、月額500円で提供。
標準装備のローカルバックアップ(HDDへの定期保存)に加えて、「直近から過去3営業日分のデータ」を閉店処理時にクラウドへ保存するため、万が一のトラブル時にも素早く復旧できます。
まとめ|カードショップ開業は準備と戦略が「儲かる」カギ
TCG市場の盛り上がりを受けて、カードショップ開業は大きなビジネスチャンスである反面、明確な戦略がないまま参入すると大きなリスクを伴います。
しかし、
- カードショップの開業に必要なものをリスト化し、資金と立地、内装、仕入れルートをじっくり検討
- 「POSシステム」をはじめとしたITツールを活用し、相場の変動や在庫状況を的確に把握する
- コミュニティづくりに力を入れ、大会や交流イベントを通してリピーターを増やす
これらをきちんと進めていくことで安定した利益を目指すことが可能になります。
「具体的なPOS導入プランを知りたい」「カードショップ向けの機能はどこまで使えるの?」など、どのようなご相談でもかまいませんので、お気軽にお問い合わせください。あなたのカードショップが成功するきっかけとなる情報を、詳しくご案内いたします。
本記事が、夢のあるカードショップ開業の第一歩を踏み出すお手伝いとなれば幸いです。