「タロス」の導入で、中古車を解体しながらパーツを在庫化。EC出品時間を半減、出品点数の増加で昨対比150%強を達成。

【写真】日新インターナショナル 外観

中古のカーパーツ市場において着実に業績を伸ばす、日新インターナショナル様。「タロス」は実店舗への導入がこれまで主流でしたが、実店舗を持たない「ネットショップ専業」のお客様にとっても魅力ある業務システムであることが認識されつつあります。その導入効果について詳しくお聞きしました。

日新インターナショナル

株式会社日新インターナショナル  係長 菅本様

業種 カーパーツ小売業、輸出貿易業
店舗数 実店舗:なし  EC:2店舗(ヤフオク!)
導入製品 『タロス』POSシステム タロスEC ラク撮
導入目的
  • 在庫管理(単品管理)の厳格化
  • 車体解体後の在庫登録・EC出品までの工数削減
  • ネット販売の強化

選定理由
  • 在庫管理とEC出品管理の両立
導入効果
  • 車体を解体しながらパーツの在庫化を進め、EC出品までの時間が半減。
  • 出品効率アップに伴いEC出品点数が2倍に増加、昨対比150%強を達成。
  • ピッキング作業時間が3分の1に短縮。
  • タロスを採用したことで、RFIDタグを利用した在庫管理強化の足がかりへ。

屋内にも屋外にも広がる自動車パーツ。まずは在庫管理を徹底したい。

「タロス」導入前、御社にはどのような問題や課題があったのでしょう?

当社はもともと貿易業が母体で、海外輸出の事業で中古車の取扱を始めたのですが、調達した中古車の中には品質の悪い車体や「事故車」も含まれており、中古車としての価値を生まない車体をどう処理するか、が悩みの種でした。

考えた末、再生できない車体を分解して個々のパーツに細分化すれば、タイヤホイールや電装品・サスペンション・シートなど…ものによっては十分な品質を保ったリサイクルパーツへと転換できることに気付き、3年前より中古の自動車パーツ販売を始めました。現在は主に自動車修理工場やカーマニアのお客様へ「ヤフオク!」で販売しています。

【写真】屋外の在庫

当社はネットショップ専業ですので実店舗や売場スペースはありませんが、事業を継続してゆくうち徐々に敷地が自動車パーツで埋まるようになってきました。特にバンパーやドアのような大型部品は室外に置きますので、在庫管理が複雑、煩雑になりました。

【写真】屋内のパーツ

当初はExcelで在庫管理していたのですが特にラベル管理していたわけでもなく、ピッキング作業では商品名を見て、大体あのへんから…と探し、商品を特定して…のような運用をしていました。在庫が増えるに伴いとても把握しきれない状況となりましたので、まずは在庫管理をしっかりこなし、さらにECへ展開しやすそうな業務システムを探していました。

比較検討した結果、「タロス」はただの在庫連動システムではなくECサイトとの連携も非常に優れているPOSシステムという点を評価し、採用しました。他社のシステムではラベルが発行できない・棚卸も無いなど、データ連動以外の業務に対応できない不満がありました。

【写真】倉庫

「タロス」で在庫管理をすすめるにあたり、まずはPOSの商品マスタを構築する必要がありました。当社は「ヤフオク!」へ出店していますので、POSの稼働に合わせて「ヤフオク!」の出品データを商品マスタにコンバートしました。新たにマスタを作成することなく、ヤフオク!からPOSの初期マスタをコンバート出来たことで、新しいECシステムへ素早く移行できたのも良かったです。

スマホ「ラク撮(ラクサツ)」の活用で、解体後にすぐ商品化が実現。EC出品点数が増加し、売上アップ。

「タロス」導入による効果、売上アップの実感についてはいかがでしょうか?

何においても業務の作業時間が大幅に短縮できました。

一番効果があったのは「ヤフオク!」への対応で、今まで手作業で行っていた出品業務は「タロス」で一括出品、自動再出品と値付けの変更もシステムで自動化されますので、当社は出品データの作成と発送処理に注力できるようになりました。

在庫登録を厳格化したことで、あやふやな記憶に頼っていた過去とは違い今は棚番と管理ラベルで在庫がどこに何があるか一発で分かる状態となり、「タロス」導入後はピッキングの作業時間が3分の1に短縮しました。

【写真】バックヤード

また、中古車を解体してから個々のパーツを商品として在庫登録する際に、スマートフォンの業務アプリ「ラク撮(ラクサツ)」を導入しました。解体担当者が車体の解体直後にパーツをスマホで写真撮影し、事務所ですぐにEC用の出品データの入力を行うことで、商品登録からEC出品までの時間を「タロス」導入後は作業時間が半減するほど大幅な時短となりました。

【写真】写真撮影

在庫化からEC出品までの時短が実現したので出品効率が上がり、EC出品点数が約9ヶ月で2倍の7000点にまで増加しました。さらに出品数が増加したことで売上も向上し、昨対比150%強を達成しました。「タロス」導入後すぐにここまで改善するとは思ってもなく、確かな導入効果を実感できています。

さらなるEC業務の拡大へ。RFIDタグの導入も視野に。

「タロス」導入によって本格的な店舗運営ができるようになった御社。将来の展望はありますか?

店舗運営が大分改善したことは実感できていますが、業務の効率化はまだまだ検討できます。当社は在庫の場所が屋内・屋外と点在しているため、RFIDタグによる在庫管理を検討しています。特に屋外・倉庫・コンテナなど…大型部品の取扱でRFIDが役に立つのではないかと。「タロス」ならRFIDでの情報管理にも対応できますし。

【写真】分解したパーツ

現在は中古の自動車パーツが商材ですが、新たな中古商材を増やしたいと考えています。「タロス」はリユース業に強いPOSシステムで、中古商品ならではの利益算出が優れています。どういうことかと言うと、中古車を1台調達した際の「仕入れ値」に対して分解したパーツに対する原価を個々に設定できるので、より厳格な値付けを行えるのです。

ただ分解して売るだけの場合と原価を考えながら売る場合とでは、商売に対する意識が変わって利益率にも違いが出るのではないかと考えます。今後は売上アップだけでなく、さらなる利益アップにもこだわりたいです。

【写真】スタッフ