人気の観光スポットである京都という土地柄で、チケット業界トップシェアを誇るトーカイ 様。昨今はチケットのほか外貨両替やブランド品など時勢に合わせた取扱商材を展開する中、他社の業務システムから『『タロス』POSシステム』へ移行し、業務改善に至っています。システムの入替に踏み切った経緯、『タロスプラットフォーム』を採用いただいた決め手などを詳しくお聞きしました。
トーカイ
株式会社トーカイ ブロック長 小島様
業種 | 金券チケット・ブランド品・貴金属・酒・工具 |
店舗数 | 実店舗:18店舗 EC:2店舗(楽天市場・ヤフオク!) |
導入製品 | 『タロス』POSシステム タロスSI |
- データ連動していない二種類のPOSを使用することによる非効率な二元管理の改善
- 前システムはグロス管理のみだったため、リユース品用に単品管理もできるようにしたい
- 二元管理による入力ミスや棚卸業務の負担、不正防止の改善
- 「タロス」を使って業務改善に成功した同業者が居た
- 様々なリユース品の買取・販売に対応できるリサイクルPOS
- 必要最小限のカスタマイズでスタートできるから負担が少ない
- 二元管理していた膨大なデータを、全店舗の運用を止めることなく一元化できた
- 運用を大幅に変更せずにシステム刷新ができ、作業負担を最小限に抑えることができた
二種類のPOSが稼働する現場。非効率な「二元管理」状態を脱却したい。
既に稼働中の業務システムから入替を検討することになった経緯をお聞かせください。
お客様はチケットを1円でも高く買い取ってくれて1円でも安く売ってくれる店を探していますから、店としては刻々と変動する市場単価への対応や在庫数の把握が重要になります。薄利多売の世界ですし、一店舗あたり一商品につき1000件以上扱うこともある忙しい業界ですから、取引の時短はマストです。また、お客様からの委託品として商品管理するようなチケットならではの商習慣もあるため、当社はチケット専用のPOSシステムを導入していました。
その後当社はブランド品・貴金属・酒などのリユース品へ展開してゆくのですが、チケット専用システムはチケット以外の商材に対応できなかったため、止むなくチケット以外の商材管理用に他のPOSシステムも導入しました。
ここで、二つの大きな問題が噴出しました。ひとつは、二種類のPOSがデータ連動せずにそれぞれ単独で稼働していたので、二元管理の手間がかかっていたこと。もうひとつは、管理方法が適切ではなかったことで業務負荷がかかっていたということです。
データの二元管理状態はとても非効率で、苦労していました。特に、店舗の売上高を集計するためにリユース品のデータをチケット専用のシステムへ強引に登録するところで、例えば500円~1000円、5000円~10000円のように原価の価格帯で商品カテゴリを区切り、該当する複数の商品を放り込んで無理矢理な登録を行っていました。
中古商材は単品管理が適切なわけですが当時のシステムではグロス管理しかできなかったため、本来一品一品管理すべきリユース品の管理に支障をきたしていました。商品の特定に時間がかかったり、二元管理による入力ミスや棚卸業務の負担、不正防止の観点など、様々な問題を抱えていました。
リユース業に特化した「タロス」に注目、チケット機能を独自に追加。
数ある業務システムの中から「タロス」をお選びいただいた理由をお聞かせください。
二つありますね。ひとつは、実際に「タロス」を使って業務改善に成功した同業者が居るので興味があったこと。もうひとつは、ホームページを見てみたら様々なリユース品の買取・販売に対応できるリサイクルPOSだったということ。この二点で一度話を聞いてみようと思いました。
話をすすめるうち、「タロス」はリユース品の管理には強いのですが、当社のチケット運用に対応できるとは言えず、惜しいと思いました。ですが、「タロス」はカスタマイズも可能だというので、チケット機能の追加を前提とした「タロス」の導入を決めました。
導入までは紆余曲折ありましたが、実際に導入してみるとチケットの取引スピードを落とすことなくリユース品の取扱が可能となり、長年の問題だった二元管理が解消できました。これまで2日もかかっていたリユース品の棚卸しが2時間で完了するようになりましたし、確認したい時期の売上帳票を「タロス」ではすぐに出力できるようになったりと、システム一元管理の便利さを実感しています。
当社の運用に合わせて「タロス」をカスタマイズしたことで、運用を大幅に変更せずにシステムが刷新できたことも大きなメリットです。当社の作業負担がかなり抑えられました。
開発側との相互理解。議論を重ねて見えてくる、最適なシステム導入。
「タロス」のSIは、お客様の現場と課題をしっかり把握しながら必要最小限の開発でスタートできることが評価されています。今回のチケット機能追加について、もう少しご感想をお聞かせください。
「タロス」パッケージ機能を解説いただいたうえで、当社の現行の運用、そして抱える問題点や要望などを明確にしていく中で、リユース品については大きな問題はなかったのですが、チケットについては「タロス」のパッケージ機能では大分不足していることが分かりました。
「タロス」の技術担当者が当社の運用方法・要望をもとに「①既存のタロスの機能で運用できる部分」「②導入時に必須なカスタマイズ部分」「③導入後のカスタマイズでいい部分」の3ステージに区分けし、各ステージにあわせた提案をしていただきました。優先順位を明確にし、導入までに必要な事項を一つずつ潰していくうちに、導入後のイメージが湧いてきました。
「タロス」は導入後も継続してカスタマイズや改修の対応をしてくれているので、スタッフが新システムに慣れながら順々に機能追加していけることは、スタッフのハードルが低くなって導入効率が良いと感じています。
最大の不安、複数システムにまたがる1千万点以上のデータ移行も完了。
慌ただしい店舗業務のなか、導入当日のシステム入替はどのように行われましたか?
事前の打ち合わせでデータ移行方法など導入当日の段取りを詰めてはいましたが…システムの入れ替えは過去に前例がなく、しかも今回は複数システムからのデータ移行とあって不安は強かったですね。当社の全18店舗のシステム入替ですし、商品データだけでも1千万点以上ありましたし、1店舗ごとに営業を止めて移行しなければならないのだろうか、移行後に何かトラブルがあったら…。など心配は尽きなかったです。
「タロス」の導入スケジュールについては、まずは数カ月かけて入念に打ち合わせを行い、カスタマイズのチケット機能実装後に1日4店舗づつ移行を実施、計18店舗を5日かけて行いました。その間、全店舗の運用を止めることなく導入を行えました。
とは言え、懸念していたデータ移行については相当確認していたつもりでしたが、取込金額が間違っていることが発覚し、技術担当者と協力して速やかに対応しました。そのほか、データ移行時によく発生する問題などを事前にレクチャーして頂いたので、ほかの大きな問題はありませんでした。
導入直後は大変なこともありましたが、「タロス」には365日対応のコールセンターと、常に最新の機能で使える定期バージョンアップ、そして緊急時には遠方でも駆けつける営業担当のフットワークがあったおかげで、本当に安心してシステムを稼働できるようになりました。
導入が終わりしばらく経ちますが、その後の様子はいかがですか?
事前のシミュレーションが功を奏し、店頭でのお客様とのやり取りはまったくと言っていいほど問題がありません。ただ、事前の打ち合わせでは出て来なかった問題や要望が導入後にぽつぽつ出てきました。問題やバグは迅速に修正対応していただいていますし、要望については今後のカスタマイズに期待しています。